最高の目覚めだった。
目の前にはしまなみ海道が見えている。
僕が小学校の頃から、なんども着たいと願っていた場所。
ぼくのなつやすみ4をひたすらやりこみ、攻略本を片手に一夏を過ごした記憶が昨日のことのように思い出せる。
そんな少年の頃の夢が、今日果たせる。
ワクワクする気持ちは昔と変わらない。
子供の頃のように無邪気ではなくなった今、世の中の嫌なことを知り、大人になりたくない、と願い続ける日々だったが、
今日だけは、あの頃のような無邪気な気持ちでいられる気がする。
今日が最後のライド
今日尾道に到着して、明日新幹線で横浜に帰るので、自転車を漕ぐのが実質今日で最後になります。
その最後がしまなみ海道で締めれるのは本当に幸せなことです。
最後にふさわしいです。
カーテンを開けると、朝日に照らされた雄大なしまなみ海道と瀬戸内海が。
これを見るだけで本当にワクワクが止まらないです
少しガスっているけど、よく見えました。
こうやってまじまじと見入ると、こんなのよく作ったなあって思います。
海の上にある橋なんてとんでもなくないですか?(笑)
ところで、しまなみ海道って知ってますか?
しまなみ海道というのは、今治から尾道を結ぶ、
全長60kmの自動車専用道のことで、西瀬戸自動車道、生口島道路、大島道路からなります。
正式名は、西瀬戸自動車道。
ただ、自転車も通ることもできて、基本的には自動車道の横を通るのですが、島の上に関しては、一回降りて島を走り、またしまなみ海道に戻る、というルートになっています。
自転車道の場合、約80kmです。
降りる島は、今治方面から向かって、
- 大島
- 伯方島
- 大三島
- 生口島
- 因島
- 向島
の、6つです。
意外とアップダウンがあって、楽なコースではないです!(笑)
ですが、普段走らないようなプレミア感や景気が良すぎるので足は軽いはずです。
今治に別れを告げて、いざしまなみ海道へ
来島海峡大橋を渡って、スタートです!
この螺旋道路を見ると、スタートって感じしますね。
隣に見えた造船所が、思いの外大きかったです。
それを越えると、、、
でっけえ、、。
縦のアングルだと特にこの大きさがわかりますね。
ここのゾーンは、若干の下りでとても漕ぎやすくて、向かい風も吹いていたのでペダルを踏まなくてもスイスイ進みました。
しょっぱな快調ですごいテンション上がります。
初めの島、大島に降ります。
ここには、亀老山展望台という、しまなみ海道と瀬戸内海の島々が一望できる展望台があります。
2年前に行った時は、ちょうど夕日が焼けている時間帯で、とても綺麗に見えたのを今でも覚えています。
初めの道の駅、よしうみいきいき館で、ソフトクリームを食します。
ここからのしまなみ海道もとても迫力があって、のどかでゆったりしていて、ずっと見ていても飽きない景色でした。
今回は、帰る日がだいたい決まっていたり宿の予約があったりと、急がなければしばらくの間、こういう場所でのんびり過ごしてみたいなと、心から思うのでした。
自然を感じた。
そこから左に曲がると、長い坂が続いています。
ここから見る景色がめちゃ好き、坂が降りていって、その先に瀬戸内海が、そしてしまなみ海道が。
自分で言うのもなんだけど、この写真よく撮れたなあって思う(笑)
しまなみ海道はこう言う全ての景色が味になるんです。
のどかすぎる場所
暖かい風が吹いていて、体が勝手に馴染むような、優しい空気が常に流れています。
ひたすら海べを走る。
写真だけ見れば完全に夏の様子です。
なんだろう、海に島が点々としているだけなのに、とてもノスタルジアな気持ちになります。
この気持ちはきっと僕だけじゃなくて、自転車旅をしている人ならば誰しもが持っている気がします。
次は伯方島へ
伸びる橋。
続いていきます。
降りたらすぐに、道の駅的なものを見つけました。
またもソフトクリームを発見。
博多の塩を使っているソフトクリームです。
でも、実は伯方の塩と言うのは、ハワイ産らしいです。
地元になじみやすいように、伯方と言う名前をつけたんだとか(笑)
波が揺れている。
全てが穏やかなんだよなあ。
サイクリストの聖地、大三島
大三島の、上浦町多々羅しまなみ公園と言う道の駅には、サイクリストの聖地があります。
どうにかして、しまなみ海道を観光地にしたくて、愛媛県知事が、そこをサイクイストの聖地に定めたんだとか。
今では本当に人気のスポットですね。
ここからの景色も僕はとても好きです。
座るところがたくさんあるので、海を見ながらいくらでも黄昏ることができます。
自転車を漕ぐ途中に休むところがあって、食事処もあって、尚且つ景色が最高で、、。
しまなみ海道はつくづく最高なサイクリングスポットだなあと思います。
ついに、広島県へ
先ほどの道からまた先に進むと、今度は広島県の県境が出てきます!
(逆に今まで愛媛県だったんだ、驚き)
それと同時に生口島に突入。
見渡す限りのみかん農園。
橋を降りてすぐに、みかんの販売所もありました。
15km先に、次の因島への橋があるようです。
生口島は、これまた海がとても綺麗。
一回も海辺から離れないんじゃなかってくらい、ずっと海を見ながら走ることができます。
ポルノグラフティの出身地、因島へ
因島に入ると、初めて尾道の看板が出てきます。
それと同時に、本当に旅の終わりなんだなあ、という実感が湧いてきました。
寂しい、、、。
さて、因島には、超絶人気のお菓子があります。
それが、、、はっさく大福!!!!
僕が着いた時には、既に完売だったのですが、もう5個くらい追加で作ってくださって、無事食べることができました!!!!!!
感謝しかないです、、。
完売してるのわかってるのに、入り口で大きな声で、もう終わっちゃったのかな〜〜〜と言い続けた甲斐がありました。
そしてこれがめちゃくちゃうまいだよ。
大福と合うのかな??って思ったんですが、そんな心配をよそにすごい相性良かったです。
はっさくがすごいフレッシュで、大福の中にいるのに死んでなくて、とてもみずみずしかったです。
ぜひまた食べたいお菓子!!
はっさく屋を通過すると、最後の橋、因島大橋が出てきます。
ここの坂がめっちゃきつい、、。
最後の島、向島へ
最後の島への橋だけは、外じゃないんですよね、車道用の橋の真下を通るんです。
変な感じ。
うまく撮れなかったんですが、ここから見る島々も、とても長閑で好きな景色でしたね。
それを渡ってしばらく漕ぐと、
ラスト2kmの文字が。
もう本当に終わってしまうんですね。
途中、めちゃくちゃキツかったし足も痛かったはずなのに、終わりが見えてきて寂しくなった途端、足の痛みが消えたような気がしました。(ような気がした)
向島から尾道へは橋じゃありません!!!
船が出ているので、船に乗っていきます。
途中、案内看板が出ているのでよく見ておいたほうがいいです!!!!
みんな使っている。
尾道の街が見えてきました。
着いて欲しいけど、着いてしまうと終わってしまうから着いて欲しくない気持ちもあります。
尾道に着いたら僕の旅が完全の完全に終わってしまう。
また走りたいな、という気持ちでいっぱいでした。
フィルムカメラでもパシャり。
エモーショナルだ。
そして、つきました。
総距離は、1179km、案外行っていないな、というのが感想です。
北海道はこれの2倍以上だもんなあ、、、。
n回目の尾道
もう尾道に来るのは何回目だろう、、。
両手に収まるくらいだとは思いますが、ここ数年でかなりの回数来ている街です。
駅がバージョンアップしていました。
そういえば、去年の夏に工事をしていたような、、、。
宿泊する宿は、ゲストハウス あなごのねどこ です。
咋夏に続いて2回目の宿泊です。
(カウンターのお兄さんがめっちゃ愛想悪くなっててムカついた。)
荷物を置いて、尾道観光!
何度も来ているんですが、何度散歩しても飽きないのが尾道です。
季節によって、来た時によって、常に表情を変えるのです。
相変わらず坂道の街だなあ。
何回も来ているのに、こんな所あったんだ!と、毎回新しい発見がああります。
すごく好きな景色。
瓦と瀬戸内海と造船所
もちろんフィルムカメラでも写真を撮りました。
わざわざこんな重いものを持ってきたので、使わないと損です。
観光した後、イチリヅカシューズというところで、オーダー革靴の作成や、古着の販売などを行なっていたので覗いてみました。
そこのオーナーさんは尾道に移住してきた方で、僕ももしかしたら移住の可能性ありだな、、?って思ったので色々お話聞かせてもらいました。
そこの2階ではオーナーさんの娘さんを始め、地元の人たちが料理をしていて、
ドネーション制で食べることができるという中々面白い仕組みでご飯を食べることができました。
皆さんとても親切で、本当に居心地が良くって、ここに住みたいなあって本気で思ってしまいました。
ビールもそこそこ飲んでしまったので、その日はそれで宿に帰りました。
今日のまとめとルート
しまなみ海道は、2回目のサイクリングでしたが、1回目よりむしろいい景色に多く巡り会えたのではないか、というくらい天気良かったし、いい気持ちでも走れました。
最高でした。
子供の頃に、ここに絶対来たい!!って思ってからかなり年月が経ちましたが、その気持ちは衰えず、むしろ尾道やしまなみ海道への愛が増す一歩な気がします。
そこの気持ちは昔から変わっていなくて良かった、、と安心できるところです。
明日は、夕方の新幹線で帰るので、半日くらいは観光ができます。
2019年春の尾道を堪能する。
この旅、最後の日。